アニメーション監督・新海誠
15年の軌跡をたどる展覧会

みどころ

制作資料の展示

新海誠監督による企画書や絵コンテをはじめ、設定資料や美術背景、映像や原画など貴重な資料約450点を一挙に展示し、作品の制作の過程をひもといてゆきます。

言葉の展示

新海誠監督作品の大きな特徴でもある言葉も展示。各作品から選りすぐった印象的なセリフや、モノローグ、キャッチコピーなどを、様々な展示方法で紹介します。

主題歌の展示

新海誠監督作品を彩る主題歌を歌詞とともに、指向性スピーカーを用いて展示。新海誠監督の映像に寄り添い、作品をより魅力的なものにしている音楽にも注目です。

映像の展示

新海誠監督作品の大きな魅力のひとつともいえる風景描写。各作品から様々なシーンをカテゴリーに分け展示し、その鮮やかで美しい風景を大画面で存分に味わうことができます。

展示内容

  • 「君の名は。」安藤雅司によるレイアウト修正

  • 「君の名は。」田中将賀によるレイアウト修正

  • 「ほしのこえ」新海誠による絵コンテ

  • 「星を追う子ども」丹治匠によるコンセプトボード

    「雲のむこう、約束の場所」田澤潮によるレイアウト修正

  • 「秒速5センチメートル」西村貴世による原画

  • 「言の葉の庭」土屋堅一による原画

章構成

1章 ほしのこえ

「ほしのこえ」

新海誠は、監督・脚本・絵コンテ・作画・美術など、そのほとんどを一人で制作した本作で2002年に商業デビュー。本作品は、宇宙と地上に離れた主人公たちの心のつながりと孤独を、完成度の高い映像で表現している。当時、25分のフルデジタルアニメーションを、非常に高いクオリティながらひとりで制作したことは観客に強い衝撃を与えた。それはまたパソコンやインターネットが急速に普及した、2002年当時の時代性を象徴する出来事だったとも言えるだろう。

2章 雲のむこう、約束の場所

雲のむこう、約束の場所

日本が南北に分断されたもうひとつの戦後の世界を舞台に、SF的要素を盛り込んだ物語の中で交錯する登場人物たちの姿を描いた長編アニメーション。新海誠にとって初の長編劇場アニメーション制作であり、集団制作に挑んだ本作は、その後の新海誠のアニメーション制作につながる多くの出会いを生み出すこととなった。また本作品は、その年の名だたるアニメーション作品を押さえ、「第59回毎日映画コンクールアニメーション映画賞」を受賞した。

3章 秒速5センチメートル

連作短編アニメーション 秒速5センチメートル

「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」という3つの短編で紡がれる、少年少女の儚く切ない物語。新海監督にとって3作目となる本作ではそれ以前の作品に見られるSF的な要素は陰を潜め、現代の日本が舞台となり、現実に起こりえる出来事だけで構成されている。人と人との関係やそれぞれの思いが、時の流れとともに移ろいゆく様を美しい映像で表現し、公開されると大きな話題となり単館上映ながらも異例のロングランとなった。

4章 星を追う子ども

星を追う子ども

「日本の伝統的なアニメーション制作の方法で完成させる」ことを目指して制作された本作は、「秒速5センチメートル」から一転し、地下世界アガルタを舞台に展開される冒険ファンタジーとなった。デジタルで制作してきた新海は、本作ではあえてアナログの手描きでコンテとイメージボードに取り組み、ビジュアル面でも「物語を語るための器」として、より親しみやすい絵柄を目指し、世界名作劇場など既存の日本アニメ作品を彷彿とさせるものとなっている。

5章 言の葉の庭

言の葉の庭

万葉集の一篇から始まる『言の葉の庭』は、古典の題材をモチーフとしながら、愛に至る以前の孤独「孤悲」という普遍的なテーマを、現代の東京を舞台に鮮やかに描き出している。デジタルデバイスの進化や視聴環境の変化なども鑑み、高精細な絵づくりにこだわり、様々な雨の描写や、匂い立つようなみずみずしい草木、すべてのシーンでこだわり抜かれた光の表現など、新海誠の真骨頂であるきわめて美しい映像を存分に味わうことができる。

6章 君の名は。

君の名は。

新海誠の最新作である本作は、出会うはずのないふたりの男女が夢の中で“入れ替る”という、不思議な出来事を巡る物語。美しい映像とエモーショナルな音楽で展開され、新海誠の魅力が随所に盛り込まれた集大成でありながらも、新たな要素により、映像・ストーリー・キャラクター・音楽、どれを取ってもまさにひとつの到達点ともいうべき作品となっている。結果として国内動員数1900万人を突破し、世界中でも大ヒットを記録。社会現象にまで拡がった。

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